― 「食べない時間」が歯を守る大事な時間 ―
子育て中のお母さん・お父さんへ。
「ごはんのあとにすぐおやつ」「お出かけ中にジュース」「退屈しのぎにちょっと何か食べる」――そんな日常、ありませんか?
忙しい毎日の中で、お子さんがぐずらずご機嫌でいてくれるなら……と、つい手が伸びるおやつや飲み物。
でも実は、それが虫歯のリスクをぐんと高めてしまっているかもしれないんです。
🦷歯は、食べない時間に“強くなる”
「食べたら磨けばOK」と思っていませんか?
実は、虫歯予防でとても大切なのは「何も食べていない時間」です。
どういうことかというと――
私たちがごはんを食べると、口の中は酸性になります。これは、食べ物の糖分をエサに、虫歯菌が酸を出すからです。
酸性になると、歯の表面(エナメル質)は一時的に溶けやすくなります。
でも、しばらくすると唾液の働きで中性に戻り、再び歯が“再石灰化”され、強くなっていきます。
この「回復の時間」がとても大事。
ところが、間食や甘い飲み物が頻繁にあると、お口の中がずっと酸性に近い状態になってしまいます。
歯が修復する時間が足りなくなり、虫歯ができやすくなってしまうのです。
🕒間食は“時間を決めて”が鉄則!

虫歯予防の基本は、「ダラダラ食べないこと」。
🍽 ごはん
🍮 デザート・おやつ
🫖 そのあとはお茶やお水だけ
このように、「食べる時間」と「食べない時間」をしっかり分けることが大切です。
例えば、おやつは1日1〜2回、時間を決めて与えると、歯の修復タイムを確保できます。
また、おやつの内容も「甘いお菓子」だけではなく、
・ふかし芋
・チーズ
・果物(※ジュースより丸ごとがおすすめ)
など、“お口にやさしいおやつ”を取り入れてみてくださいね。
🧃ジュースの落とし穴

「100%果汁なら安心」と思っていませんか?
実は、ジュースには想像以上に多くの糖分が含まれています。
たとえば、オレンジジュース200mlには、スティックシュガー約6本分の砂糖が入っています。
これは虫歯菌にとってはごちそうですし、お口の中を長時間酸性に保ってしまう原因に。
さらに、ストローでちびちび飲むのも要注意。
ずっと飲んでいる=ずっと歯が溶けやすい状態になっているということです。
【アドバイス】
✅ ジュースはごはんと一緒のときに
✅ 食事のあとはお水かお茶にする
✅ 寝る前は絶対に甘い飲み物NG!
この習慣が、将来の虫歯ゼロに大きくつながっていきます。
🍬“甘さ”は中毒性があるって知っていますか?
特に3歳未満のお子さんにとって、砂糖の味はとても強い刺激です。
一度「甘い味」に慣れてしまうと、それを求めてぐずったり、食事が進まなくなってしまうこともあります。
反対に、最初から甘いものを覚えていない子は、甘いものを欲しがることも少なく、虫歯リスクもぐんと下がります。
アメリカ心臓学会や世界的な小児学会では、
「2歳まではなるべく砂糖を避けましょう」
といったガイドラインを出しています。
これは虫歯のためだけでなく、肥満や将来の生活習慣病の予防にもつながる大切な指針です。
👶“おやつ=甘い”じゃなくていい!
おやつというと、どうしても「お菓子」を連想しがちですが、
実は本来、おやつは「不足しがちな栄養を補う食事」です。
小さな子どもたちは、胃がまだ小さいため、3回の食事では栄養が取りきれません。
そのためにおやつがあるのです。
だからこそ、
✅ 食事に近い内容にする(たんぱく質や野菜など)
✅ 噛む力を育てる食材にする
✅ 食後の“デザート”ではなく、補助食の意識で
という工夫をしていくと、お子さんの健康と歯の発育、どちらも守ることができます。
🌸まとめ:小さなおやつ習慣が、大きな虫歯予防に
「ちょっとだけ」「つい」「ぐずるから」――そんな日々の積み重ねが、実はお子さんの歯にとってはとても大きな影響を与えています。
でも逆に言えば、“食べない時間”を意識することが、お子さんの歯を守る大きな第一歩。
ごはんのあとに歯が修復される時間をしっかり確保し、ジュースや甘いお菓子の頻度を見直してみましょう。
そして、「おやつ=甘いもの」のイメージから、「おやつ=体を育てる食事」へ、少しずつシフトしていけたら理想的です。
3歳までに虫歯ゼロ。
それは、お母さん・お父さんからの一生モノの贈り物になります。
私たち「にこにこ歯プロジェクト」では、こうした日常の中にある歯のヒントを、保育園・幼稚園・子育て支援の現場などでも発信しています。
毎日のごはんとおやつの中に、虫歯予防の工夫を少しずつ取り入れていきましょう😊